事故物件は買取業者がおすすめ。上手に売る業者の選び方とは
目次
- 事故物件になるかどうか
- 事故物件になると買取価格は相場より下がる
- 告知義務が発生しないケースとは
- 事故物件買取業者の選び方
- 事故物件を専門に取り扱っている
- 買取実績がわかる
- サポート体制が整っている
- 複数の買取業者に相ミツを取る
- 専門業者に買取を依頼するメリット
- 短期間で売却できる
- 特殊清掃等をせずに買取してもらえる
- 売却後のトラブルが起こりにくい
- 一般的な買取業者に比べて高額買取の可能性が高い
- 近隣に知られずに買取してもらえる
- 事故物件買取の注意点
- 買取は仲介よりも査定価格が安くなりやすい
- 損切りが必要なケースもある
- 事故物件買取までの流れ
- 査定を依頼する
- 買取価格や契約までのスケジュールを決める
- 契約
- 支払い・引き渡し
- カンクリ不動産の事故物件買取
- 遺品整理士・特殊清掃員が在籍
- 士業・専門家と連携
- 事故物件を再生し次のお客様へとつなげます
- まとめ
事故物件とは一般人が住むことに抵抗を覚える状態の物件であり、殺人事件のあった物件や雨漏り・シロアリ被害のある物件等が含まれます。
結論から述べると、事故物件・訳あり物件を処分する場合は専門の買取業者に直接依頼するのが期間・価格の面で効果的です。今回の記事では、専門の買取業者による事故物件買取について必要な予備知識の全てを解説します。
事故物件になるかどうか
そもそも事故物件には次の4種類があります。
- 心理的瑕疵のある状態(殺人事件が発生した等)
- 物理的瑕疵のある状態(雨漏りやシロアリ被害等)
- 法律的瑕疵のある状態(消防法違反等)
- 環境的瑕疵のある状態(近くに暴力団事務所がある等)
一般的に「事故物件=自殺・殺人のあった物件」のイメージがあるかもしれませんが、上述の通り、不動産業界では、居住に抵抗を覚える物件全般を指して事故物件といい、状態や事情は物件ごとに様々です。
そのため所有物件が事故物件に該当するかどうかの判断は決して簡単ではありません。まずはプロの目で事故物件に該当するか否かを確認する必要があります。
事故物件になると買取価格は相場より下がる
所有物件が事故物件に該当した場合、所有者に自己の責任がなくとも、ほとんどのケースで物件の買取価格は下がります。不動産価格は需要と供給により決まりますが、事故物件は瑕疵のある物件であるため需要が少なくなり、その結果、買取価格が下がるのです。
また事故物件に対する告知義務は宅地建物取引業法に定められており、義務があるのに告知しない場合は訴訟などのトラブルを招く恐れがあります。
告知義務が発生しないケースとは
事故物件に該当する(告知義務が発生する)か否かの判断が難しい例として、人の死のあった物件について確認しましょう。「宅地建物取引業者による人の死の告知に関するガイドライン」では、老衰・持病による病死等の自然死や、階段からの転落による不慮の事故死の場合は告知義務を不要としています。
一方で自然死や事故死であっても、孤独死の場合のように長期間にわたって放置され、特殊清掃が行われた現場の場合は告知義務が必要だとしています。ここから更に考えを進めると、そもそも特殊清掃とはどのような清掃の手法を言うのか明確ではありません。
このように事故物件に該当して告知義務が発生するか否かを物件オーナーの立場から正確に判断するのは難しいのです。そこで、事故物件の処分については、そもそも事故物件に該当するか否かのところから専門の買取業者に依頼すべきです。
事故物件買取業者の選び方
事故物件を適切な期間・価格で処分するためには、事故物件に対する専門知識と処分のネットワークが必要となります。一般的な不動産会社は専門的な経験とネットワークを有していない場合があり、相場よりも安い見積価格が出てくる恐れがあるのです。
その点、専門の買取業者であれば、似た事例を用いながら買取価格についての説明も行ってくれるため信頼性の高い形で処分の決断ができます。以下では、事故物件買取業者を選ぶ4つのポイントを解説します。
事故物件を専門に取り扱っている
はじめに買取業者は事故物件を専門に取り扱っているところを探します。専門に取り扱っているということは次の特徴を有するためです。
- 事故物件を探す買い主・借り主とのネットワークがある
- リフォーム等による再生もふまえた視点で買取ができる
上記は必ずしも一般の不動産業者にはできないことなので、専門の買取業者を探していきましょう。
買取実績がわかる
不動産業者が事故物件を専門に取り扱っているか否かは、ホームページの買取実績から確認してみてください。事故物件専門の業者は、当然ながら事故物件買取の実績を豊富に紹介しています。
また不動産業者のスタッフに買取実績を尋ねてみても良いでしょう。手間のかかる点ですが、所有する物件をなるべく高く買い取ってもらうために徹底していきましょう。
サポート体制が整っている
専門業者を選ぶ際は、サポート体制の確認も重要です。特に買取と共に次のようなサービスをワンストップで展開している業者は使い勝手が良いです。
- 特殊清掃
- 遺品整理
- お祓い・ご供養
- リフォーム・リノベーション
- 相続関連の手続きや登記など士業と連携
事故物件は家具を撤去しただけでは処分できないケースが多くなります。そのため事故物件に関連する問題をワンストップで解決できる業者を選んでください。専門業者であれば事故のあった状態のまま土地建物の買取が可能です。
複数の買取業者に相ミツを取る
このようにして専門業者を選んでいきますが、1社のみと交渉するのはリスクが高いです。そのため物件の買取価格について必ず相見積もりをとってください。
各業者により得意とするサービスが異なるため、相見積もりをとることであなたの所有物件に最適な買取業者が見つかります。
専門業者に買取を依頼するメリット
ここまでの内容で事故物件処分の難しさと専門業者を選ぶポイントがイメージできたでしょうか?以下では専門業者に依頼する5つのメリットを解説します。
短期間で売却できる
1つ目のメリットは、売却までの期間が短い点です。専門業者であれば未清掃・未改修のまま物件の買取ができ、また買取のノウハウもあるためとにかくスピーディーです。
事故物件であっても管理コストがかかるため、処分を決めたのであれば迅速に対応してくれる業者を探す必要があります。
特殊清掃等をせずに買取してもらえる
2つ目のメリットは、清掃や再生の作業をせずに買取してくれる点です。前述の通り、専門業者の一部は買取以外にも事故物件に関連する豊富なサービスを展開しています。特殊清掃も実施している業者であれば、ご遺体を移送した後の状態のまま買取ができます。
あなた自身の手で物件の状態を回復させてから買取してもらうのでは手間も時間もかかりすぎてしまいます。その点、専門業者であれば未清掃のまま買取が可能なので手間がかかりません。
売却後のトラブルが起こりにくい
3つ目のメリットは売却後のトラブル回避です。事故物件には法律で定められた告知義務があり、最終的な買い主は告知事項を把握した上で物件を購入します。この際、不動産業者が事故物件に関するノウハウを持っていないと、売り主と買い主の間で物件の状態の認識に齟齬が起こる等の理由により、売却後のトラブルに発展する恐れがあります。
売却後のトラブルは時間もお金もかかり、精神的に大きなストレスとなります。専門業者であれば事故物件に関するノウハウを豊富に持っているため後になってのトラブルが起こりにくくなります。
一般的な買取業者に比べて高額買取の可能性が高い
4つ目のメリットは、専門業者の方が一般的な不動産買取業者よりも事故物件を高額買取できる可能性が高い点です。買い取った不動産は、業者から個人や法人に更に売却されます。事故物件を専門に取り扱う買取業者は次のネットワークおよびノウハウを有するため、買取価格にも強みを持ちます。
- 事故物件に格安に住みたいと考える個人買い主
- 事故物件を利用して格安でビジネスを営みたい法人
- 事故物件をどのようにリフォームしたら再利用できるかのノウハウ
つまり専門業者は、出口をしっかりと見定めて事故物件の買取価格の提示ができるのです。そのため一般的な買取業者よりも高額買取できる可能性が高くなります。
近隣に知られずに買取してもらえる
5つ目のメリットは、所有物件が事故物件になったことを近隣住民に知られずに買取してもらえる点です。そして専門業者であれば必要なリフォーム等も手早く終えられるため、近隣に良くない噂が立つのを防げる可能性が高くなります。
ただし、人の口に戸は立てられないように情報の拡散を完全に止めることはできません。そのため、噂が立つ前に事故物件の所有権をあなたから専門業者に移してしまうのがおすすめです。
事故物件買取の注意点
事故物件の処分をお考えの場合は専門業者で相見積もりをとるのが、最も素早く、最も高価に買取してもらうポイントです。しかし事故物件になってしまった時点で、通常物件と同様の買取価格の実現は難しくなるのも事実です。以下では、事故物件を処分する際の心構えとして2つの注意点を解説します。
買取は仲介よりも査定価格が安くなりやすい
前述の通り、事故物件の買取価格は通常物件よりも低くなる恐れがあります。ただし不動産の価格はあくまで需要と共有で決まります。そのため事故物件であっても築年数・間取り・立地・周辺環境等が優れていれば、通常物件と変わらない価格で買取できるケースもございます。
特に昨今は事故物件を住居やビジネスに活用する動きが盛んになっています。そのため「事故物件だからどうせ売れないだろう」と決めつけず、事故物件活用のネットワークを有する専門業者に見積もりを依頼するのがおすすめです。その上で、同様の事例の説明も受けながら買取価格に納得できる場合は処分を決断しましょう。
損切りが必要なケースもある
事故物件の買取価格に納得いかない場合であっても、物件を損切りとして処分した方が良いケースもあります。事故物件といえども管理に手間はかかりますし、税金も課されます。ご自身で住居として活用せず、借り主も買い主も現れないまま物件を放置しているとマイナスだけが膨らみます。
それよりは納得のいかない価格であっても事故物件を専門業者に買取してもらい、新たな物事に思考も資金も向けた方が良い場合があるのです。いずれにしても専門業者から買取価格の見積もりを受領してはじめて事故物件を保有し続けるのか、買取してもらうのかの判断ができます。事故物件をどうしたら良いか悩んでいる場合は専門業者に査定を依頼するところから始めましょう。
事故物件買取までの流れ
ここでは事故物件買取の流れについて解説します。流れを把握した上で査定を開始すると、あなたの納得のいく形で物件をどうするかの決断ができます。
査定を依頼する
はじめに事故物件に関する査定を専門業者に依頼しましょう。多くの場合、査定はメール・電話・問い合わせフォーム等から連絡して依頼します。また査定は無料の業者も多いですが、稀に出張費等がかかるケースもあるため査定に関する料金も予め確認しておいてください。
査定は1社のみに依頼せず、3〜5の専門業者に依頼しましょう。複数社による相見積もりをとることで、次のメリットがあります。
- 不当に安い価格で買取されることを防ぐ
- 買取価格の相場がわかる
- 最も良い条件での買取をあなた主導で選べる
査定依頼後、数日〜1週間ほどで買取価格の見積もりが出てきます。早い業者は最短即日で見積もりを出しますが、必ず複数社の見積もりが揃ってから次の行動に移りましょう。
買取価格や契約までのスケジュールを決める
複数の専門業者から見積もりだが出てきたら、あなたにとっても最も良いものを選びます。この時点で、買取を依頼する業者も自ずと1社にしぼられます。買取を依頼する業者が決まったら、次の点についてスケジュールを作成します。
- 契約締結
- 買取金額の受け取り
- 物件の引き渡し
専門業者以外の業者に買取を依頼すると、事故物件の清掃などをあなた自身で行わなければならない場合があります。その場合は、スケジュールがさらに後ろにずれ込み、また追加の支払いが発生する恐れもあります。事故物件が最終的にあなたの手を離れるまでのスケジュールを専門業者と共に細かく決めていきましょう。遺品整理や不用品買取も同時に依頼する場合も作業をスケジュールに組み込んでください。
契約
スケジュール作成後は、事故物件の売買契約を締結します。契約締結時に売り主が持参するものは次の通りです。
- 実印
- 印鑑証明書(3ヶ月以内に発行したもの)
- 収入印紙
- 本人確認書類
- 登記済証または登記識別情報通知
- 固定資産税納税通知書
ただし売却する物件により必要なものが異なるケースもあるため、専門業者から事前に説明を受けて、契約締結の当日に忘れ物がないように徹底しましょう。
支払い・引き渡し
契約の締結が済めば、後は定めた通りに支払いと引き渡しを実施するのみです。事故物件を専門に取り扱う買取業者であれば、原則として室内の掃除等をしない状態のまま引き取ってくれます。そのため不用品は残して問題ありませんが、必要なものは事前に他の場所に移送しておきましょう。
支払いと引き渡しが完了したら買取の手続きも完了です。査定から手続きの完了まで1ヶ月程度です。査定を開始してから1ヶ月程度で事故物件が現金化できるのは専門業者ならではの迅速さです。
カンクリ不動産の事故物件買取
私たちカンクリ不動産は事故物件を専門に取り扱い続けて10年の実績があります。一般的な不動産買取業者では買取のできない事故物件について、出口をしっかりと定めた上でお客様にご納得いただける価格での買取を行ってきました。記事の最後ではカンクリ不動産の事故物件買取について3つの強みを紹介します。
遺品整理士・特殊清掃員が在籍
1つ目の強みは、社内に遺品整理士と特殊清掃員が在籍している点です。そのため事件死や孤独死のあった建物について、特殊清掃→遺品整理→不用品買取の全てのサービスをワンストップで提供できます。複数の業者によるサービスを組み合わせたときのような余計な仲介手数料は発生しないので、買取価格として他社にはない高い金額を提示できます。
また遺品整理士・特殊清掃員を含めた社内スタッフはこれまで多くのご遺族の悲しみに寄り添いながらサービスを提供してまいりました。買取金額のみならずサービスの面でもご満足いただけるワンストップ体制を整えています。
士業・専門家と連携
2つ目の強みは、次のような各種の士業・専門家と幅広く連携している点です。
- 弁護士
- 司法書士
- 税理士
- 行政書士
- 金融機関
そのため事故物件の売買に関して発生する各種の作業および法的な問題についてもサポート可能です。また金融機関との連携を強化しているため、事故物件を最短即日で買取することもできます。事故物件の処分には様々な心労が伴うので、細かなお悩みからお気軽にご相談ください。
事故物件を再生し次のお客様へとつなげます
3つ目の強みは、事故物件の有効活用についてです。私たちが事故物件の買取・流通をビジネスとしているのは、どのような物件にも活用の道があると信じているためです。不動産を所有していると、一定の確率で事故に遭遇します。そして、多くの事故は誰にも責任のない悲しいものです。
そうした事故により不動産流通が制限され、物件オーナーの経済活動にブレーキがかかる状態を何とかしたいとの思いで、私たちはワンストップサービスの体制を整え、各専門家との連携を深めてきました。カンクリ不動産は、あなたの理想の不動産売却に親身に寄り添い、あなたの手を離れた不動産が世間に貢献できるように全力を尽くします。
まとめ
事故物件・訳あり物件の買取は私たちカンクリ不動産にお任せください。処分する方法がない…と諦めていた物件であっても、全力で活路を見出し、あなたにご納得いただける提案を行います。その提案を受けて、売却するのか、それとも自ら住居として活用するのかを改めてご検討いただければと思います。
事故物件を保有し続けるストレスは決して小さくありません。また事件や孤独死に遭遇すると、何から手を付けて良いかわからなくなるものです。このような場合は、頼れる相談相手として私たちにご連絡をいただけると幸いです。あなたのご希望をしっかりと確認しながら、より良い形での買取を実現します。